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西果樹園・西 森文さん
| 栽培品目 | いちじく | ドーフィン |
| ぶどう | 巨峰 | |
| 柿 | 富有柿 |
久留米市田主丸町
TEL/FAX
巨峰、いちじく、柿をつくる西果樹園の西森文さんは、産直便の他、先代から、スパーなどの大規模流通との取引の歴史を刻む果樹農家です。「ここは、出荷が終わりました」と見せていただく巨峰の畑の風景。「一房残らず出荷しています」というロスの少なさには、ただ驚くばかりです。「早く確実に色づくように一枝一房、その房の重さも流通価格にあう300グラムに統一し、パッケージにあうかたちに花芽の頃から考えてセット(ハサミ入れ)していきます」という森文さん。巨峰、いちじく、柿とあわせると4.8haという広さの農園をわずか6人で行っています。「栽培から出荷までがその人数で行えるのは、完全な分業体制をとっているから」。それは、観察眼と緻密に計算された出荷計画に基づいたまさに「経営」センスです。
さらに目をうばわれるのは、整然とした倉庫の美しさです。出荷のトラックにうまく積み込み次を出荷するためのコンテナはすべて折り畳み式。巨峰を例にとるなら、スーパーに並ぶときのパッケージは美しい色をした舟形で、名前はバーコードまでついた帯のみ。うすいコンテナに一段という工夫で、重ねる必要がないからできる包装で、シーズン最盛期の出荷量に対応するため、流通担当者と幾度も話し合い、つくりあげてきたスタイルといいます。「作業量も人数も最低限ですむし、美しく、美味しそうに見えて、しかもゴミがでらんでしょ」と語る言葉どおり、それは、エコという点からも、時代の先端を行くひとつの哲学と美学。先代から十数年続く信頼関係の由縁です。
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土づくりにも、こだわりがあります。いちじくの畑に立ってまず驚くのは、雑草の勢いとその根元を覆った黒土。酪農家と生産者が共同で開発した漆黒の堆肥を、春先にいちじくの根元に厚く敷き詰めます。「こうすると、いちじくの細かな根があがってくるとですよ。しっかりと養分を蓄えてるんでしょうね、甘さが格段に増します」と話す西さん。その栽培技術は、通説とは相容れないことも。しかし、その試行錯誤の結果は、収穫に、そしてお客さんの声にも現れてきます。観察に観察を重ねて得られた独自の技術。その技術ゆえに、西さんの農産物は「忘れ得ぬ味わい」という個性をまとって、今日も市場へと送られていきます。



